【ディンコの一言】
日本の広告業界が、長年の課題だった長時間労働と曖昧な取引慣行に終止符を打とうとしています。JAAなど5団体合意の「2025年ルール」と新ガイドラインは、広告主・広告会社・制作会社が対等なパートナーシップを築くための業界変革の骨子です。
特筆すべきは、「深夜22時~翌朝5時の業務連絡原則禁止」や「短納期発注の原則禁止」といった、欧米諸国の労働環境保護と比較して遅れていたルールが明文化された点です。
また、CM制作で制作会社の責任領域が「初号納品まで」と明確化されたことは、日本の制作現場の効率化に不可欠でしょう。
品質向上と適正コストを両立させるためにも、発注側である広告主が、RFPの明確化と計画的な意思決定を徹底する責任を自覚することが、ルールの実効性を高める鍵となります。
これは業界の持続可能な未来への重要な一歩です。
